ハーモニックマイナースケールパーフェクトフィフスビロウ(ハンプ5)の仕組みと使い方
- 2018.04.16
- スケール編
- HP5, ハンプ5, ハーモニックマイナースケールパーフェクトフィフスビロウ使い方, フリジアンドミナントスケール
スケール編第7回目のレッスンは
を解説します。
ハーモニックマイナースケールパーフェクトフィフスビロウは呼び名がたくさんあります。
フリジアンドミナントスケールやミクソリディアン♭9、♭13スケールと呼ばれたりもします。
また、スケール名が長いので「ハンプ5」もしくは「Hmp.5↓」、「HP5」と省略して表記されることもあります。
ハンプ5の仕組みと構成音について
ハーモニックマイナースケールパーフェクトフィフスビロウは
ハーモニックマイナースケールのダイアトニックコードの5番目のコードのアヴェイラブルノートスケールになります。
ハーモニックマイナースケールパーフェクトフィフスビロウという名前から
スケールの構成音を想定しづらいと思います。
ですので、スケール名から構成音を想定しやすい別名で覚える方法を2つ紹介します。
フリジアンドミナントスケール
これはもともとナチュラルマイナースケールのダイアトニックコードですと
トニックマイナーコードに解決するコードがドミナントマイナーコードだっために
便宜的にドミナントマイナーコードをドミナントコードにして作られたスケールがハーモニックマイナースケールでした。
そしてナチュラルマイナースケールのドミナントマイナーコードのアヴェイラブルノートスケールはフリジアンスケールになります。
別の見方をするとドミナントマイナーコードのアヴェイラブルノートスケールである
フリジアンスケールの短3度の音を長3度の音にしたことにもなります。
フリジアンスケールのドミナントマイナーコードをドミナントコードにした
作られた経緯を知っていると理屈通りの名前になりますので覚えやすいと思います。
フリジアンスケールの構成音を覚えている方は短3度の音を長3度の音にしてあげるだけですので
効率的に覚えられると思います。
ミクソリディアン♭9、♭13スケール
ミクソリディアンスケールの構成音の2度(9度)と6度(13度)を
半音下に下げたスケールと覚える方法があります。
これはミクソリディアンスケールと比較した覚え方になりますが
少し踏み込むとこちらも基本テンションという考え方を利用すると理屈で覚えることができます。
基本テンションについての説明は長くなってしまいますので割愛しますが
解決するコードがメジャーコードの場合の基本テンションがミクソリディアンスケールから派生する【9度の音と13度の音】で
解決するコードがマイナーコードの場合の基本テンションがハーモニックマイナースケールパーフェクトフィフスビロウから派生する
【♭9度の音と♭13度の音】になります。
このことからミクソリディアンスケールで比較するとミクソリディアン♭9、♭13スケールと基本テンションという考え方から理屈で捉えることができます。
ハンプ5の特徴は
♭9度から長3度に短3度(増2度)音程差がある所です。
これはハーモニックマイナースケールから派生しているスケールですので
ハーモニックマイナースケールが短6度と長7度に短3度(増2度)音程差があったのと
同じ特徴があります。
あとは、オルタードスケールには5度がありませんでしたが
ハンプ5には5度がありますのでドミナントセブンスコードのコードトーンの全てが
スケールの構成音に含まれています。
CAGEDシステム(ケイジドシステム)による
5つのハーモニックマイナースケールパーフェクトフィフスビロウのポジションについて
一応こちらもオルタードスケールと同様に
最終的に5つのポジションでハンプ5が
弾けるようになるのが理想ですがジャズ初心者の段階では
これを全てマスターしようとすると挫折しますので目を通す程度で大丈夫です。
最後に説明しているハンプ5の効率の良い練習方法で
最初は練習するのをおすすめします。
■Cフォームのハーモニックマイナースケールパーフェクトフィフスビロウ
開放弦を含むためオクターブ上に移動しています。
■Aフォームのハーモニックマイナースケールパーフェクトフィフスビロウ
■Gフォームのハーモニックマイナースケールパーフェクトフィフスビロウ
■Eフォームのハーモニックマイナースケールパーフェクトフィフスビロウ
■Dフォームのハーモニックマイナースケールパーフェクトフィフスビロウ
ハーモニックマイナースケールパーフェクトフィフスビロウの使い方について
ハンプ5はメジャーのトニックコードに解決するⅤ7コードで使用する場合もありますが
マイナーのトニックコードに解決するⅤ7コードで使用するのが一般的です。
ハンプ5の効率の良い練習方法について
オルタードスケールと同様にスケールを5つのポジションで
スケールをそのままルートから順番に弾いても
ジャズのフレーズっぽさを聴かせることはできませんので、
ハンプ5の定番フレーズを覚えて
それをスタンダードの曲に当てはめてひたすら練習する方法をおすすめします。