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ジャズのスケールの解釈の仕方について

ジャズのスケールの解釈の仕方について

スケール編第1回目のレッスンは

ジャズのスケールの解釈の仕方について解説します。
ビバップジャズとモードジャズでスケールの解釈が少し違います。
具体的にはスケールの響きが少し違ってきます。

例えばドリアンスケールの解釈で違いを説明します。

ビバップジャズでドリアンスケールと解釈される場合は
分析上区別しやすくするためにドリアンスケールと便宜上使われることが多いです。

もちろん例外もありますが、ほとんどの場合はⅡm7コードでのスケールを解釈する場合に
メジャースケールの音と同じ構成音が使われているときにスケールの名前でメジャースケールと
区別するためにここではドリアンスケールが使われていますとアナライズ上解釈します。

ですので、メジャースケールの2番目から始めたスケールだから
いちいち細かく解釈しないでメジャースケールを弾いているだけ
と解釈するプロのジャズミュージシャンも結構います。

教則本とかでもツーファイブワンをドリアン→ミクソリディアン→アイオニアンと記される場合と
ツーファイブワンはメジャースケール一発で弾くと記される場合があります。

ちなみに私の場合は両方の場合で弾きます。

ある時は細かく分解しないでメジャースケール一発で弾いたり
ある時はドリアンスケール→ドミナントフレーズ→トニックフレーズと分けて考えたり
私は色々な角度で解釈してスケールを弾きます。

やはりたしかに例えばCメジャースケールとDドリアンスケールは弾く順番が違うだけで
構成音は同じですがCメジャースケール一発で弾くと考えると
バックで鳴るコード進行をあまり意識しなくなりますので
それはそれで大きなまとまりのフレーズとして弾く場合に重宝しますが
ペンタトニックスケール一発で弾くときのようにマンネリ化になりやすいデメリットもあります。

つまりCメジャースケール一発で弾くと
コード進行をあまり感じられないフレーズになりやすいというデメリットがあります。

そこでそのマンネリ化を防ぐために私はコード進行をアルペジオで追いかけるときと同様に
スケールで追いかけたりしてコード進行を感じさせるように弾いたりもします。

しかしスケールの場合はコードアルペジオより音数が多いため
ただスケールを上下するだけでコードを追っていくと大変なのと
スケール同士のつながりを
毎回スムーズにするのが難しくなります。

ですので先程プロのジャズミュージシャンでもメジャースケール一発で弾くという方の
表上の理由は同じ構成音だからと説明していますが
実はこのスケール同士のつながりをスムーズにするのが難しいから
メジャースケール一発で弾くという方が結構多かったりします。

つまり、フレーズがスムーズに繋がらないことにより
1小節単位でフレーズが途切れてしまうため
数小節単位での流れるフレーズが作れないのなら
メジャースケール一発で弾いた方が横の流れが良くなるので
コードとの縦のラインより横のメロディラインを重要視しようという発想です。

■アヴェイラブルノートスケールによるツーファイブフレーズ悪い例

アヴェイラブルノートスケールによるツーファイブフレーズ悪い例
これはこれで妥協ラインとして1小節単位で新しい別々のフレーズを
ずっと弾くより小節線を越えて繋がりの良いフレーズを弾いた方が
音楽的に優先するのは理にかなっていると思います。
ただジャズを弾く上でコードとの関係を全く気にしないのも
少し物足りない気がします。

そこで、私は適度にスケールを追えてフレーズのつながりを
スムーズにする有効的な方法を研究しました。
それをまとめたのが

ダイアトニックスケールの効果的な使い方でジャズスタンダードを弾く

になります。

ターゲットノートを決めることにより
スケール同士やドミナントフレーズ等とのつながりがスムーズになります。

その結果、横の流れもスムーズになりますし
縦のコードとの関係もしっかりしているので
単体のソロをだけを弾いても
フレーズが途切れて聴こえないですしコード進行も同時に聴こえてきます。

ただし私はスケールの解釈でモードジャズとは少し別物と捉えています。

モードジャズでのドリアンスケールというのは
特徴音を中心的に弾いてドリアンの雰囲気を演奏します。
7音のスケール音を均等に使うのではなく長6度や長2度を多めに使用したり、
音を長く伸ばしたりして特徴音を強調してドリアンサウンドを弾きます。
ビバップジャズでのドリアンスケールというのは
特徴音を中心的に弾くというよりはスケールで均等に音を順番に弾いたり
しますので、例えば下記のツーファイブのDm7コードのフレーズを聴いたときに
ドリアンサウンドを弾いているなぁとは感じにくいと思います。
イメージとしましては中間的なドリアンサウンドみたいなイメージです。
フレーズを聴いて明らかにドリアンサウンドとは感じませんが
少しだけドリアンっぽいサウンドかな〜くらいの中間的な感じです。
■アヴェイラブルノートスケールによるツーファイブフレーズ例

アヴェイラブルノートスケールによるツーファイブフレーズ例

この譜例からCメジャースケール一発の発想で
このフレーズを弾くことができるか
と言われると個人的にはスケールを分けて弾く発想
(それぞれのコードに対するアヴェイラブルノートスケール)でないと
思いつかないような気がしますが皆さんはどうでしょう?

ですので、結果的にビバップジャズでもモードジャズでも
同じドリアンスケールという言葉が使われてしまいますので
モードスケールの違いがいまいち理解できないという方がたくさんいます。

ビバップジャズとモードジャズの
コード進行の違いにも大きな特徴があります。

モードジャズはコード進行というよりは
一発系のコードで演奏することが多いのが特徴的です。
ソーワット(So What)やインプレッション(Impressions)等の
スタンダード曲がモードジャズの代表的なコード進行です。
つまりコード進行のチェンジで楽曲に変化をつける構成をしていません。

マイルスデイビスが細分化されたコード進行を単純化した背景があるため。

またモードが浮遊感があると感じるのは
トニック、ドミナントのようなコードの役割を明確に持った
調性音楽でないため、落ち着くサウンドが曖昧な所がモードの浮遊感になります。

ですので枯葉等の調性音楽のコード進行のスタンダードの場合での
ドリアンスケールは特徴音を強調する使い方よりスケール的に満遍なく
構成音を使用する場合が多いということです。

もちろんあえてモードと解釈して弾く方法もありますが
仮に1小節ずつドリアンの特徴音(ドリアンモード)を1小節弾いて、
次にミクソリディアンの特徴音(ミクソリディアンモード)を強調して弾くと
サウンドがまとまりづらいですのでかなりセンスと経験が必要になりますので
ジャズギター初心者さんには少しハードルが高いです。

ですのでコード進行のチェンジが短い2小節以内くらいの場合は
スケールとして均等に弾いた方がサウンドはまとまりやすいです。

逆にスケールっぽく弾きたくない方は
特徴音(テンション音等)を強調してモードっぽく弾いてみるのも効果的ですが
中級者向きです。

ジャズのスケールの解釈の仕方のまとめ

メジャースケール一発で弾くと解釈するのも間違いではなく有効。
しかしこれだけだとコード進行をあまり表現できないので
構成音は同じでも解釈はドリアンスケールなど分けて考えてアプローチする方法も
弾けるようになるとコード進行を表現できるので演奏表現がレベルアップする。

ただし、分けて考える場合はフレーズを途切れないように弾く方法を身につける必要がある。
→「ダイアトニックスケールの効果的な使い方でスタンダードを弾く」で補う

全体のバランスでソロを考えるとメジャースケール一発で弾く方法と
コードを追いかけて弾く方法の両方を適度に入れてあげることにより
バランスの良いソロが取れると思っています。

毎回コードを追いかけるだけだとそれはそれで
単調なソロになってしまいますので、あえてコード進行を意識しないで
一発で弾くソロも混ぜてあげることにより全体のソロにメリハリがついて
結果的にバランスの良いソロになると思います。
つまり何事もバランスが大事ということです。

モードジャズの場合は特徴音を強調して弾くため
モードでのスケール解釈は少し違う。