ジャズブルースをコードアルペジオのコールアンドレスポンスとターゲットノートを使ったアドリブソロを一から作る

オルタードスケールの仕組みと使い方

オルタードスケールの仕組みと使い方

スケール編第6回目のレッスンは

ジャズのスケールで一番人気のある
オルタードスケールの仕組みと使い方を解説します。

オルタードスケールの構成音について

メロディックマイナースケールのダイアトニックコードの説明で
コードスケールの一つとして紹介しましたが

構成音の覚え方として

オルタードテンションに
ドミナントセブンスコードのコードトーンの5度だけ省略した
スケールと覚える方法があります。

オルタードテンションとは
ナチュラルテンションが変化したという意味になります。

  

ナチュラルテンションとオルタードテンションの関係表
ナチュラルテンション オルタードテンション
9th ♭9th,♯9th
11th ♯11th(♭5)
13th ♭13th

セブンスのコードトーン【R,M3rd,m7th】に
オルタードテンション【♭9th,♯9th,♯11th(♭5),♭13th】を追加すると
オルタードスケールになります。

CAGEDシステム(ケイジドシステム)による
5つのオルタードスケールのポジションについて

一応最終的に5つのポジションでオルタードスケールが
弾けるようになるのが理想ですがジャズ初心者の段階では
これを全てマスターしようとすると挫折しますので目を通す程度で大丈夫です。
最後に説明しているオルタードスケールの効率の良い練習方法
最初は練習するのをおすすめします。

■Cフォームのオルタードスケール

オルタードスケール_Cフォームダイアグラム

■Aフォームのオルタードスケール

オルタードスケール_Aフォームダイアグラム

■Gフォームのオルタードスケール

オルタードスケール_Gフォームダイアグラム

■Eフォームのオルタードスケール

オルタードスケール_Eフォームダイアグラム

■Dフォームのオルタードスケール

オルタードスケール_Dフォームダイアグラム

オルタードスケールの使い方について

メジャーのトニックコードに解決するⅤ7コードで
オルタードスケールを使用するのが一般的ですが
マイナーのトニックコードに解決するⅤ7コードや
セカンダリードミナントコード等のセブンスコードでも
プロのジャズミュージシャンはオルタードスケールを使用したりします。

オルタードスケールとメロディックマイナースケールの関係について

オルタードスケールはメロディックマイナースケールから
派生するスケールの1つでありますので
教則本とかで半音上のメロディックマイナースケールを弾くと
オルタードスケールを弾いていることになると
説明される教則本もあります。
これは、間違いではないのですが
少しフレーズの発想が変わりますので、厳密にイコールかと
言われますと微妙なラインではあります。
メロディックマイナースケールと想定して弾くのと
オルタードスケールと想定して弾くのとでは
フレーズのニュアンスや発想が少し違いますので

斬新なオルタードフレーズを弾きたい場合は
半音上のメロディックマイナースケールで弾く
王道のオルタードフレーズを弾きたい場合は
オルタードスケールを想定して弾く

と分けて考えた方が使い分けができて、
オルタードフレーズを幅広く演奏することができるようになります。
メロディックマイナースケールでオルタードスケールを想定して弾く考え方は
私の著者本である
〈マイナー・コンヴァージョン初心者でも使いこなす・実践メジャー&マイナー・ツーファイブフレーズ50個〉
DLmarketで購入
で詳しく解説しています。

オルタードスケールの効率の良い練習方法について

ジャズ初心者さんが弾けるようになりたいスケールの第一候補として
人気があるオルタードスケールですが
弾けるようになるコツとしては
スケールの構成音を完璧に覚えたり、
5つのスケールポジションを把握するより

まず、常套句オルタードフレーズを2つくらい覚えて、
それをスタンダードの曲に当てはめてひたすら練習します。

この練習方法の利点は

オルタードスケールの響きに慣れることができます。
オルタードスケールはただ上行、下降させるだけですと
中々上手くサウンドをまとめられないのがオルタードスケールの難しい所ですので
最終的にオルタードスケールを自由に想定して弾くときに
オルタードサウンドの感覚が役に立ってきます。
例えば
オルタードスケールで下降するときに♭13度から♭5度を飛ばして
M3度の音に繋げた方がフレーズとしてまとめやすいなぁとか
感覚が自然と身についてきます。
定番のオルタードフレーズについてはジャズフレーズ集編を参照してください。