オルタードスケールの仕組みと使い方
- 2018.04.15
- スケール編
- オルタードスケール, オルタードスケールの仕組み, オルタードスケール使い方, オルタードスケール練習方法
スケール編第6回目のレッスンは
オルタードスケールの仕組みと使い方を解説します。
オルタードスケールの構成音について
メロディックマイナースケールのダイアトニックコードの説明で
コードスケールの一つとして紹介しましたが
構成音の覚え方として
ドミナントセブンスコードのコードトーンの5度だけ省略した
スケールと覚える方法があります。
オルタードテンションとは
ナチュラルテンションが変化したという意味になります。
ナチュラルテンション | オルタードテンション |
---|---|
9th | ♭9th,♯9th |
11th | ♯11th(♭5) |
13th | ♭13th |
セブンスのコードトーン【R,M3rd,m7th】に
オルタードテンション【♭9th,♯9th,♯11th(♭5),♭13th】を追加すると
オルタードスケールになります。
CAGEDシステム(ケイジドシステム)による
5つのオルタードスケールのポジションについて
一応最終的に5つのポジションでオルタードスケールが
弾けるようになるのが理想ですがジャズ初心者の段階では
これを全てマスターしようとすると挫折しますので目を通す程度で大丈夫です。
最後に説明しているオルタードスケールの効率の良い練習方法で
最初は練習するのをおすすめします。
■Cフォームのオルタードスケール
■Aフォームのオルタードスケール
■Gフォームのオルタードスケール
■Eフォームのオルタードスケール
■Dフォームのオルタードスケール
オルタードスケールの使い方について
メジャーのトニックコードに解決するⅤ7コードで
オルタードスケールを使用するのが一般的ですが
マイナーのトニックコードに解決するⅤ7コードや
セカンダリードミナントコード等のセブンスコードでも
プロのジャズミュージシャンはオルタードスケールを使用したりします。
オルタードスケールとメロディックマイナースケールの関係について
オルタードスケールはメロディックマイナースケールから
派生するスケールの1つでありますので
教則本とかで半音上のメロディックマイナースケールを弾くと
オルタードスケールを弾いていることになると
説明される教則本もあります。
これは、間違いではないのですが
少しフレーズの発想が変わりますので、厳密にイコールかと
言われますと微妙なラインではあります。
メロディックマイナースケールと想定して弾くのと
オルタードスケールと想定して弾くのとでは
フレーズのニュアンスや発想が少し違いますので
半音上のメロディックマイナースケールで弾く
オルタードスケールを想定して弾く
と分けて考えた方が使い分けができて、
オルタードフレーズを幅広く演奏することができるようになります。
メロディックマイナースケールでオルタードスケールを想定して弾く考え方は
私の著者本である
〈マイナー・コンヴァージョン初心者でも使いこなす・実践メジャー&マイナー・ツーファイブフレーズ50個〉
で詳しく解説しています。
オルタードスケールの効率の良い練習方法について
ジャズ初心者さんが弾けるようになりたいスケールの第一候補として
人気があるオルタードスケールですが
弾けるようになるコツとしては
スケールの構成音を完璧に覚えたり、
5つのスケールポジションを把握するより
それをスタンダードの曲に当てはめてひたすら練習します。
この練習方法の利点は
オルタードスケールの響きに慣れることができます。
オルタードスケールはただ上行、下降させるだけですと
中々上手くサウンドをまとめられないのがオルタードスケールの難しい所ですので
最終的にオルタードスケールを自由に想定して弾くときに
オルタードサウンドの感覚が役に立ってきます。
例えば
オルタードスケールで下降するときに♭13度から♭5度を飛ばして
M3度の音に繋げた方がフレーズとしてまとめやすいなぁとか
感覚が自然と身についてきます。
定番のオルタードフレーズについてはジャズフレーズ集編を参照してください。