ジャズブルースをコードアルペジオのコールアンドレスポンスとターゲットノートを使ったアドリブソロを一から作る

HP5フレーズをストックしよう

HP5フレーズをストックしよう

ジャズフレーズ集編第5回目のレッスンは

ハーモニックマイナースケールパーフェクトフィフスビロウ(HP5)フレーズを解説します。

まず

HP5フレーズは定番フレーズを二個覚えてもらいます。

そして次にその覚えたフレーズを色々なテクニックと組み合わせて
フレーズのバリエーションを作る方法をレクチャーします。

では、定番HP5フレーズからみていきましょう。

■定番HP5フレーズ1

定番HP5フレーズ1_楽譜
フレーズ構成音【m7,♭13,5,11,M3,♭9,R,m7】
m7度からオクターブ下のm7度までHP5スケールをそのまま下降しているだけになります。

HP5は基本はトニックマイナーコードに解決するときに使用するスケールですので
このフレーズはm3度に解決することを前提にしていますが
例外的にメジャートニックコードに解決したい場合は
最後の解決する音をM3度の音に変更しても一応フレーズとして成立しますが
実際に弾いてみるとm3度に解決する方がしっくりくると思います。
■定番HP5フレーズ2

定番HP5フレーズ2_楽譜
フレーズ構成音【5,♭13,5,11,M3,♭9,R,m7】
定番HP5フレーズ1の最初の音を5度に変更しているだけです。

ここから応用HP5フレーズとして
定番HP5フレーズを色々なアプローチ方法と組み合わせてフレーズのバリエーションを作ります。

■応用HP5フレーズ1

応用HP5フレーズ1_楽譜
定番HP5フレーズ1にオクターブディスプレイスメントというテクニックを使用しています。
タブ符でなく音符の方をみると分かると思いますが
いきなり、3拍目裏(♭9度の音)からオクターブ上にそのままフレーズが移動しています。

このようにフレーズの途中でオクターブ移動する
オクターブの置き換えのことを
オクターブディスプレイスメントと呼んでいます。

つまり、フレーズの度数は変わりませんが
フレーズの途中で音域がオクターブ上に移動します。

サックスプレイヤーさんが結構頻繁に使うテクニックでもありますが
ギターで弾いても違和感はそこまでないと思います。

■応用HP5フレーズ2

応用HP5フレーズ2_楽譜
こちらも定番HP5フレーズ2にオクターブディスプレイスメントを使用しています。

■応用HP5フレーズ3

応用HP5フレーズ3_楽譜
定番HP5フレーズ1にディレイドリゾルブを使用して
次のCm7コードの5度にアプローチしています。

ディレイドリゾルブについては
クロマチックアプローチ編のルートにディレイドリゾルブしてみようのレッスンを参照してください。

■応用HP5フレーズ4

応用HP5フレーズ4_楽譜
定番HP5フレーズ2にディレイドリゾルブを使用しています。

■応用HP5フレーズ5

応用HP5フレーズ5_楽譜
定番HP5フレーズ1にオクターブディスプレイスメントとディレイドリゾルブを同時に使用しています。
結果として応用HP5フレーズ3にオクターブディスプレイスメントを使用していることになります。

■応用HP5フレーズ6

応用HP5フレーズ6_楽譜
こちらも定番HP5フレーズ2にオクターブディスプレイスメントとディレイドリゾルブを同時に使用しています。

HP5フレーズのレッスンはいかがでしたでしょうか?

定番HP5フレーズを二個覚えるだけで、
あとは今まで学習したテクニック等を組み合わせることにより
簡単に八個のHP5フレーズを弾けるようになったと思います。
ここでストックしたHP5フレーズを実際にジャズアドリブトレーニング編で活用していきますので
忘れないように復習してください。