『3D映像を使った三和音(トライアド)コードの仕組み』のYouTube動画アップしました

ジャズフレーズの分析のやり方について

ジャズフレーズの分析のやり方について

ジャズ巨匠ソロフレーズ分析編第1回目のレッスンは

ジャズフレーズの分析のやり方について解説します。

ジャズギター基礎知識編で度数の把握が重要であると述べて、
それ以降のレッスンでコードトーンを把握したり、スケール説明、ジャズフレーズ集編と
今までのレッスンで度数を扱ってきましたので
度数への抵抗感はだいぶ無くなっていると思います。

そして、度数が意外に役に立つ知識であるとなんとなく感じていたら、
今回のレッスンはスムーズに理解できると思います。

またフレーズ分析で度数を把握するプラスアルファとして
「アドリブの考え方やアイディア等まで推測できるようになる!」を
目標としてジャズ巨匠ソロフレーズ分析編ではレッスンしていきたいと思います。

ジャズフレーズを分析する方法の手順について

まずステップ1として、

キーとコードの機能を確認します。
キーとコードがどうしても分からなかったり、部分転調したりしていて、
キーやコードの機能が曖昧な場合はこの作業は一旦保留して次のステップ2にいきます。

次のステップ2として、

分析するフレーズがバックで鳴っているコードに対して
何度の音であるか全部1個ずつ書き出します。

ステップ3として、

度数を書き出したらその度数を目安にフレーズが
何をもとに作られているのかを推測していきます。

スケールをもとに作っているのか、アルペジオをもとに作っているのか、
クロマチックアプローチをもとに作っているのか等
色々考えられる範囲で推測していきます。

この段階でキーとコードの機能が分かっていない場合は
作られているフレーズから推測してみます。

ステップ4として、

自分以外の誰かに分析したフレーズの構造を説明できるかチェックします。
説明できるということは、そのフレーズを分析できたことでもあります。

では実際にジャズフレーズを分析する方法の手順を参考にして下記譜例1を分析してみましょう。

■ジャズフレーズ分析譜例1

ジャズフレーズ分析譜例1_楽譜

まず、キーを確認してみます。

楽譜の調号から判断できる場合は調号からキーを判断しますが、
ジャズの場合は転調しても臨時記号で対応する場合がありますので、
できれば分析するコード進行から判断できるのが理想です。

キーは調号から♭が二つあるので
B♭メジャーキーと判断できますがコード進行からも確認してみます。

まず2小節目のドミナントコードF7がドミナントモーションしていることが
分かりますのでB♭M7コードはトニックコードであると推測できます。
そしてCm7コードも同時にコードの度数(ローマ数字)から
サブドミナントコードだと推測できます。
ですので、まずキーはB♭メジャーでコード進行はツーファイブワンであると判断できます。

ステップ2としてツーファイブワンのフレーズですが、
それぞれのコードに対して度数を把握していきます。

1小節目:Cm7に対しての度数を書きます。
【5,m7,9,11,R,m3,5,m7】

2小節目:F7に対しての度数を書きます。
【♯9,♭9,R,m7,♭13,M3,♯9,♭9】

3小節目:B♭M7に対しての度数を書きます。
【5,6,M7,9】

度数を書き出したらステップ3として
その度数を目安にフレーズが何をもとに作られているのかを推測していきます。

1小節目の分析して書き出した度数から考えられるスケールは
Cドリアンスケールの6度抜きと解釈できますが
前半2拍と後半2拍の音の並びが3度間隔で並んでいますので
コードアルペジオを想定しているのかなと推測できます。

実際にコードアルペジオで考えてみると
前半2拍は「Gm7アルペジオ」
後半2拍は「Cm7アルペジオ」とそれぞれ分析することができます。

つまり、Cドリアンスケールっぽい音使いで弾く方法として
「5度上のm7コード」と「ルートからのm7コード」の
アルペジオを組み合わせて弾く方法があるということになります。
フレーズを分析するとこういう感じで
新たなアドリブアプローチ方法を習得することもできます。

アルペジオの組み合わせで弾くアドリブのアイディアとしてストックしておくと
フレーズ分析をするときにⅡm7コード以外のコードでも
スケールだといまいちしっくりこない分析のときの選択肢の一つとして
アルペジオの組み合わせかなとか
こういう考え方もあったなと色々と役に立ってきます。

最初はアドリブフレーズのアイディアが少ないと思いますので
なかなか今回のフレーズをすぐアルペジオの組み合わせと
分析することができないと思いますが、私のレッスンを通して
色々とアドリブフレーズのアイディアを少しずつ紹介していきますので
考え方やアイディアを是非ストックしていただけたらと思います。

2小節目はFオルタードスケールの定番フレーズになります。
オルタードフレーズをストックしようを参照してください。

3小節目もトニックフレーズの定番フレーズになります。
ルートから5度上のadd2コードを弾くアイディアになります。
B♭M7コードの上でFadd2「F(R),G(2),A(M3),C(5)」を弾いています。

度数でフレーズを分析するメリットについて

度数でフレーズを分析することによる演奏面からのメリットの例を少し紹介します。

■ジャズフレーズ分析譜例2

ジャズフレーズ分析譜例2_楽譜

ジャズフレーズ分析譜例1と同じフレーズですが弾くポジションが違います。
度数で把握していると違うポジションで簡単にフレーズを弾くことができます。

■ジャズフレーズ分析譜例3

ジャズフレーズ分析譜例3_楽譜

キーがB♭メジャーからFメジャーキーになっていますが
度数で把握しているとキーが変わってもすぐ対応することができます。

このようにフレーズの仕組みがわかるメリット以外にも
演奏する上でのメリットがあるということです。

《ジャズフレーズの分析のやり方の総括》

度数で分析することにより、フレーズがどう考えて作られているか等
フレーズの仕組みを理解できるようになりますので
ギターの指板の形だけでひたすら丸暗記するより覚えやすく
忘れにくいのがイメージできると思います。

また、フレーズを分析する上で色々なアドリブのアイディアをストックしていると
よりフレーズの分析力とフレーズの再現性が上がります。

最終的には自分で色々なアイディアを組み合わせて
フレーズを発展させることができるようになります。

フレーズ分析は地味で結構大変な作業になりますがコツコツ積み重ねていくと
アドリブのアイディアが自然と増えていきますので長い目で見てください。