コルトレーンチェンジとは?
- 2018.06.11
- リハーモナイズ編
- コルトレーンチェンジ, コルトレーンチェンジ仕組み
リハーモナイズ編第8回目のレッスンは
コルトレーンチェンジはジャズ理論で難しいとされている一つの難題テーマですので
今回のレッスンでは一応リハーモナイズの応用テクニックとして紹介しますが
例え理解できなくても落ち込まないでください。
コルトレーンチェンジとは?
一般的にサックスプレイヤーの巨匠であるジョンコルトーレンが生み出した
コードチェンジのことを言います。
マルチトニックシステムという作曲技法を使用して3つのトニックを循環させる
ジャイアントステップスが代表的な例になります。
マルチトニックシステムとは12音階を割り切れる数で均等に割って、
割った数の分だけトニックを作るという技法です。
ジャイアントステップスの場合は4で割って3つのトニックを作っていますので
「3トニックシステム」と呼ばれています。
コルトレーンチェンジでリハーモナイズして
実践的にコルトレーンチェンジの仕組みを説明してみたいと思います。
①まず3トニックシステムよりトニックが均等に3つあるということは
長3度間隔でトニックが配置されることになります。
例えばキーCメジャーの場合
「CM7→A♭M7→EM7→CM7」というコード進行が作れます。
このコード進行とツーファイブワンの進行を比較してみます。
比較 | 1小節目 | 2小節目 | 3小節目 | 4小節目 |
---|---|---|---|---|
3トニックシステム | CM7 | A♭M7 | EM7 | CM7 |
ツーファイブワン | Dm7 | G7 | CM7 | CM7 |
②3トニックシステムに2拍のドミナントコードを各トニックコードの前に挿入してみます。
「CM7→E♭7→A♭M7→B7→EM7→G7→CM7」
長3度ずつキーが変わっていくコード進行を
コルトレーンチェンジとかジャイアントステップス進行と呼んだりします。
③最後の仕上げとして最初のCM7コードをDm7コードに合わせてあげます。
比較 | 1小節目 | 2小節目 | 3小節目 | 4小節目 |
---|---|---|---|---|
コルトレーンチェンジ(ジャイアントステップス進行) | Dm7(CM7)→E♭7 | A♭M7→B7 | EM7→G7 | CM7 |
ツーファイブワン | Dm7 | G7 | CM7 | CM7 |
上記の比較表を見ると
最初1小節目のDm7コードと最後4小節目のCM7コードが同じになっていますので
途中のドミナントコードの面影がなくても
ドミナントがかなりアウトしたリハモと捉えることができます。
最初と最後がツーファイブワンと同じならオッケーみたいなイメージです。
つまり、最初は同じDm7コードで始まりますが
1小節3拍目からコルトレーンチェンジでアウトして
最後4小節目で遅れてトニックに解決している
リハモされたツーファイブワンということになります。
若干無理矢理感はありますがコルトレーンチェンジで
ツーファイブワンをリハーモナイズする有名な例ですので
余裕のある方は参考にしてみてください。