分数コードとは?
リハーモナイズ編第5回目のレッスンは
転回型のコード表記で分数コードについて簡単に説明しましたが
今回のレッスンでは、もう少し深く掘り下げていきます。
まず分数コードは大きく分けると
分数コードの表記の違いで2つに分類することができます。
■コードの上にコードを乗せるアッパーストラクチャートライアド(略してU.S.T)
分数コードの表記がフランクション(横棒)「-」になります。
■単音のベースに和音を乗せる分数コード
分数コードの表記がスラッシュ(斜線)「/」になります。
さらに単音のベースに和音を乗せる分数コードは2つに分類することができます。
【ハイブリッドコード】
ハイブリッドコードをリハーモナイズで使用する場合は
例えば、「G7→CM7」という強いケーデンスを滑らかにしたいときに
分母の単音のベース音だけドミナントのG音を使用して
分子をⅡm7「Dm7/G→CM7」やⅣ「F/G→CM7」のサブドミナントコードにして
ケーデンスを弱めてあげることができます。
「サブドミナント/ドミナント」=「ドミナントセブンスのsus4」になりますので
お洒落なスムースジャズでよく使用されます。
また、サブドミナントの部分をサブドミナントマイナーにする場合もあります。
【コードの転回型としての分数コード】
コードヴォイシング編のコードの転回型とは?
で使用した分数コードになります。
コードの転回型としての分数コードをリハーモナイズで使用する場合は
《分数コードをリハーモナイズで使用する場合のまとめ》
アッパーストラクチャートライアドでリハーモナイズすることは
ほとんど一般的なジャズではありません。
ハイブリッドコードとコードの転回型は同じ表記ではありますが
分数コードの種類は違いますのでリハーモナイズする目的も違います。